【製品紹介】Yasukawa Europe 通信チップとスレーブ コントローラー
弊社が正規代理店のYasukawa Europeについて、先日ニュルンベルク展示会でANTAIOS(通信チップ)とNOTOS(スレーブコントローラー)の製品紹介が行われましたので、以下のように内容をご紹介させて頂きます。
ANTAIOS(通信チップ)とNOTOS(スレーブコントローラー)
高性能かつコスト効率の高い I/O システム
Yasukawa Europe(および 安川電機、以降 弊社)の提唱するProchip ポートフォリオは、パワフルな 3 コア プロセッサと高性能 I/O システムによる、完成された適応力のあるシステムの提供を目指しています。ANTAIOS マルチフィールドバス通信チップは、NOTOS スレーブ コントローラーの SliceBus マスターとして動作します。
ANTAIOS マルチフィールドバス通信チップにより、PROFINET IRT や TSN/OPC UA などの高性能リアルタイム Ethernet 通信プロトコルを効率的かつ柔軟に実装できます。
プログラム可能なANTAIOS チップのリアルタイム イーサネット ユニットは、全てのイーサネット ベースのプロトコルをサポートしています。これにより、プロトコルの変更には迅速に対応することができます。 また、ソフトウェア (マイクロコード) を介して新機能を簡単に後付けできる柔軟性を持ち合わせています。ANTAIOS は、今後の TSN機能拡張や、インダストリー 4.0 および IoT のソリューションに対応できるように設計されています。
データI/O はハードウェア インターフェイス経由で利用可能になります。ソフトウェア・コールバック関数による低速アクセスや、長いコピー・ルーチンは必要ありません。これにより、データI/Oをリアルタイムで利用できるようになります。
更に、ハードウェア インターフェイスを介して PROFINET コンシューマ/プロバイダの状態をデータI/Oから分離することも可能です。ユーザーの負担を軽減するもう 1 つの機能として、ハードウェアサポートによるデータの並べ替えや、希望する形式への自由な変換が挙げられます。 これにより煩雑なソフトウェア・ルーチンは必要なくなります。
イーサネットベースのプロトコルをサポート
マルチフィールドバス通信チップであるANTAIOS は、EtherCAT や PROFINET などの全てのイーサネットベースのプロトコルをサポートしています。ANTAIOS は EtherCAT スレーブコントローラとして使用可能です。これはETG (EtherCAT Technology Group)の製品として分類されるものです。 ANTAIOS は、EoE (Ethernet over EtherCAT)、FoE (File Access over EtherCAT)、CoE (CANopen over EtherCAT) をサポートしています。 EtherCAT マスター・ソフトウェア・スタックは、Acontis 社によって提供されています。様々なアプリケーション例を備えた認定済みの PROFINET I/O デバイス・ソフトウェア・スタックも利用できます。Modbus/TCP 用のソフトウェア・ライブラリ (クライアントおよびサーバー) が利用可能です。
ANTAIOS は、MECHATROLINK-III および MECHATROLINK 4 のマスターおよびスレーブ・ソフトウェア・スタックを利用できます。MECHATROLINK は、弊社が独自に開発し、Mechatrolink Members Association (MMA) の構成会員によって発展を続けている産業オートメーション用のオープンプロトコルです。
もう 1 つの重要な機能として、ANTAIOS は SliceBus マスターをサポートしています。 SliceBus スレーブAsicであるNOTOS と組み合わせると、最大 64 ノードの高性能リモート I/O システムを構成できます。
NOTOS スレーブ コントローラー
NOTOS は始めから多くの機能(フィルター、エンコーダー信号による計測など)を備えているほか、それ以外の機能をチップへ直接導入して構成することもできます。チップ上のコンパクトな 8 ビット I/O が、外部シフト・レジスタによる機能拡張を実現したため、他のチップ実装を不要としており、コスト効率を高めています。
デジタル I/O に加えて、NOTOS にはアナログ I/O、安全モジュール、および外部 MCU を備えたシリアル CP 用の 80 Mbit/s SPI インターフェイスをもつため、設計に柔軟性があります。 最大 で入・出力ともに128 バイトのデータを送信できます。 NOTOSの主な特徴として、警報・監視機能、追加の同期割り込み出力、より多くのデータが交換できるようになったチャンネル、および拡張された診断データセットが挙げられます。
バックプレーン・バスでは、NOTOS は最大 192 Mbit/s の転送速度と全二重伝送をサポートしています。これにより、大幅な帯域幅の増加が想定されるSliceBus 通信に対応することを可能としています。